
「2代目のボンボン」
2代目社長をそんな風に呼ぶ人がいます。多かれ少なかれ、2代目社長を取り巻く評価は、本人の望まないものになりがちです。
悲しいかな、僻みも含めて、2代目社長を見る世間の目は暖かくはないことがあります。特に創業者との比較は避けられず、創業者が成功しているほど、2代目社長が飛び越えるハードルは高くなります。
この記事では、2代目社長が創業者を超える12の方法をお伝えします。
目次
2代目社長が創業者のプレッシャーから解放される12の方法
1:売上アップ
創業者の時代よりも売上をアップさせれば、文句なく評価は上がります。ただし、創業者の時代と比較して、営業マンが訪問すれば売れるという時代ではないので、売上アップのためには創業者と違う方法を確立する必要があります。創業者との違いを出すためには、インターネットを使った売上アップに注力することをおすすめします。
2:収益性の改善
創業者の多くは、営業力がある反面、コストに関してどんぶり勘定になっていることが少なくありません。売上を上げるだけでなく、収益性を高めることでも2代目社長の評価は上がります。製造業の場合、工程の見直し、仕入れ業者の見直しをするだけでも収益性を改善することができます。ただし、単なるコストカットは社員の士気を下げることになりますが、注意が必要です。
3:給料を上げる
社員の給料を上げると2代目社長の評価は上がります。ただし、給料の原資が限られている場合は、信賞必罰の報酬体系に変更する必要があります。こうした場合、古参の社員で役職が高く、仕事を部下に丸投げしている社員は反発をします。退職者も出ることがありますが、会社の体質を改善するために報酬制度の変更も検討してください。
4:社員のレベルアップ
社員のレベルを上げるためには、積極的に勉強をさせるということです。まずは、管理職を中心におすすめの本を紹介し、読書の習慣を身につけさせるところからスタートをします。次に社内勉強会を開催します。ファシリテーションは社長がやるとよいでしょう。その後に、社内研修を始めると社員のレベルが上がってきます。
5:新卒採用
中小企業は、即戦力を求めるので中途採用をしがちです。しかし、優秀な人材が採用できることは少なく、ほとんどの場合、他の会社をやめてきた人が面接にやってきます。経験がなくスキルも低い人を採用することはないと思いますが、間違いやすいポイントは、経験者でスキルの低い人材を採用してしまうことです(問題社員)
経験がありスキルの高い即戦力を採用したいのですが、こういった人は会社を辞めないし、ヘッドハントされることが多いので面接にはやってきません。

参考
BCGのプロダクトポートフォリオマネジメント
経験があっても戦力にならない中途採用よりは、新卒を採用することをおすすめします。新卒者を採用しようと思うなら、新卒が入りたい社風にする必要があります。また、採用に社員を関わらせることで責任感と会社への忠誠心が高まります。
6:客層を変える
下請けをしている場合は、直接ユーザーのクライアントを開拓することで2代目社長の評価は上がります。
直接ユーザーを獲得する方法は、
・ホームページを活用する
・直接ユーザーに営業する営業部門を創設する
となります。
7:オフィスのデザインを変える
オフィスのデザインを変更することでも社内の雰囲気は変わります。
具体的には、
・デスクをセンスいいものに変える
・アイデアを出すための特別な部屋を作る
リフォームの費用がない場合は、オフィスのモノを減らすことをおすすめします。不要なものは捨てる、デスクの上に書類は置かない。足元の書類を隠しているのは論外。
8:営業スタイルの変化
マンパワーに頼る営業から組織営業に切り替えることで、スーパー営業マンに頼らない組織にすることができます。確実性のある営業組織にすることで売上も安定します。
・名刺を一括管理してメールマガジンを送る
・営業プレゼンの資料を統一する
9:ユニークな制度の導入
ユニークな社内制度として、眼鏡専門店のオンデーズを紹介します。
この会社では、出勤や売り上げ達成などで「マイル」をためて、獲得数に応じて商品や旅行などの特典と交換することができます。
他にも休暇の取り方、海外研修などのユニークな制度があります。
他にお金のかからない方法としては、「ありがとうカード」の導入があります。社内でうれしいことがあったら、その人にひと言をかいた「ありがとうカード」を渡します。1ヶ月間の枚数が多い社員を表彰すると言うものです。
10:仕事時間を短縮する
長時間労働を削減し、仕事時間の改善も2代目社長の評価をあげます。フレックスタイムの導入をしていない企業にはそれだけでも社内の雰囲気に変化があります。夜遅くまで仕事をしている会社では、朝のスタートが遅い傾向にあります。それなら、朝のスタート時間ごと遅くする方法もよいかもしれません。
他には時短勤務や在宅社員を作ることでも、働き方の改革ができます。
11:新規事業
創業者の成功を別の形で生かすのが新規事業です。
新規事業には次の5つが考えられます。
・本業に加える
印刷会社の場合、封入や宛名の印字などの業務を増やす事業を言います。
・お客の業種を変える
通販企業をメインにしている印刷会社の場合、塾やエステなどチラシでの集客をしている企業にアプローチすることを言います。
・本業を違った形に転用する
紙の印刷の方式を紙以外に活用できるなら、壁紙の印刷を手掛ける事業を言います。
・本業とは関係のない事業を起こす
印刷会社が通信販売をするということです。
・フランチャイズ
自社のノウハウを同業者に売る事業です。
・JV(ジョイントベンチャー)
印刷会社の場合、Web製作会社と組んでマーケティング会社を設立する事業のことを言います。
12:ビジネスモデルの変更
既存の事業を完全に辞めてしまうということです。
大阪府松原市にある創業70年の老舗建設業の太田組。建設業で公共工事の削減に苦しみ、道具を流用したり遊休地を活用できることから、畑で玉ねぎなどを栽培し販売しました。ここで建築業から農業へビジネスモデルを変更しています。
しかし、作物は単価が低く儲けがほとんど出ませんでした。
そこで、社長の祖母がたれ作りの名人であったことから、玉ねぎに地場の野菜を加えて「大阪河内 万能焼肉のたれ」を生産し、ヒット商品になり、建設業から食品加工業にビジネスモデルを変更しています。
まとめ
この記事では、2代目社長が創業者のプレッシャーから解放されるための12の方法についてお話をしました。
時代のスピードが速くなり、創業者の時代よりもビジネスは難しくなっています。にも関わらず、「2代目のボンボン」と言う人はビジネスを知らない人です。
とは言え、2代目は創業者の影を引きずる宿命にあるので、ぜひ、会社を成長させて、「さすがは2代目」と言われる経営者になっていただきたいと思います。


別所諒