中小企業も笑えない!大企業病に陥る19の理由

 

 

「うちの会社は大企業病になっている」

そんなことを言いながら手を打たないとしたら、あなたの会社は立派な大企業病に陥っています。

 

大企業病とは、

・組織が硬直化している

・セクショナリズム

・物事が決定できない

・動きが鈍い

・他人の責任にしがち

など、企業の成長を阻害する組織の病です。

 

しかし、大企業病は大企業だけのものではありません。中小企業でも大企業病が蔓延します。

この記事では、会社が大企業病に陥る原因を考えます。

 

 

大企業病に陥る19の理由

1:確認の手続きが多い

担当者に決裁権がなく、上司のその上司に決済を仰がないといけないという確認作業が多い会社はスピード感がなくなります。

 

ある会社では、どんなに些細なことでも社長の承認が必要でした。備品を買う場合でも、

一般社員→課長→部長→役員→社長

という伝言ゲームが行われます。

 

こうして貴重な仕事時間の多くは確認作業に費やされます。特に重役の仕事は社長への確認という生産的とは言えない仕事に使われています。社内のことならまだしも、お客様からのクレームも同様の手続きとなるため、対応の遅さが大きな問題になることも少なくありません。

 

 

2:ブランドに縛られている

伝統と格式を重んじる会社では、ブランドに縛られて新しい試みができないことがあります。特に広告表現や営業スタイルでは、「うちの会社としては・・・」という理由になっていない理由で検討がされません。こうした会社を世間では「古い体質」と呼んでいます。

 

 

3:人数が多い

分業制は効率的な仕事ができる反面、非効率化を増大させます。例えば、ある広告会社の場合、クライアントとの打合せに、営業、ディレクター、デザイナー、コピーライターが同席します。それぞれの職務はこなすのですが、全体を統括する人が不在になるため、クライアントからの問い合わせにも「○○が把握しています」という返答になります。クライアントは要件ごとに別々の担当者に連絡をすることになり、ストレスを感じていました。

 

 

4:ミスができない社風

ミスが出世に響くという都市伝説なような社風の会社では、すべての社員がリスクだけを考えるため、新しい試みが生まれません。

 

 

5:保守的な社員の採用

大企業や安定企業を目指す新入社員は、前向きに見えても保守的です。優秀な安定志向の社員は、社内の空気を読むことに長けているので、その会社の色に染まるのも早くなります。

 

 

6:書式にうるさい

提出書類の文章を細かくチェックする管理職がいる場合は、提案そのものではなく、文章の「てにおは」に注意するあまり、社員は書類作成に時間がかかります。また、書き直しを命じる回数も多くなるので、書類が提出されるまでに時間を要します。

 

 

7:上司の顔色を伺わないといけない

何らかの要件を通したい場合、社員は上司がどう思うのかを考えます。いいアイデアでも、「これは上司が嫌いそう」「こんな話をすればいい」という具合に、企画そのものではなく、上司の好みの提案になりがちです。また、上司が通しそうにない企画は表に出ることがありません。

 

 

8:お客様を無視

社内での決まりや罰則が厳しい場合、お客様を無視することがあります。例えば、あるハンバーガーショップで、「ハンバーガーのビーフ抜きで」とお客様が注文しました。ビーフを抜いて通常のハンバーガーの価格を頂戴すればいいようなものですが、マニュアルに対応策は書いていません。アルバイトは店長に確認し、店長はエリアマネジャー、エリアマネジャーは本部に確認をしたというまことしやかな噂もあります。

 

 

9:効率化の優先

仕事をする上で、効率化は大切です。しかし、効率化とは最初にベストな形を見つけてから、作業工程を見直すから意味があるのです。最初から効率化を目指した場合、手抜き作業になることがあります。

 

 

10:上層部の評価制度が曖昧

完璧な評価制度というものを見たことがありません。全体最適は、部分に不合理をもたらします。これは仕方がありません。問題は、部下を評価するべき上司の評価が曖昧な場合に発生します。

 

「なぜ、あの人に評価されないといけないのか?」

年功序列の役職を残したまま、新しい評価制度を取り入れた場合、部下のやる気をなくすという弊害が生まれます。

 

 

11:情報が流通しない

部長が課長に指示したことが一般社員に伝わっていないことは珍しくありません。こうした問題が怒るのは、「伝えた」と「伝わった」の違いがわかっていないからです。言い方を変えれば、「言った」と「理解させた」と「実行している」の違いともなります。組織は大きくなると、情報の流通が滞り、幹部の意向が現場に反映されません。

 

 

12:前例踏襲

物事を判断する時に、「以前はこうだった」が基準になると新しい試みが生まれません。特に注意したいのは、社長や上司が下した判断は、後々まで社員の心に刻み込まれているということです。

例えば、一度でも社長が「私のいうことが聞けないのか?」と言ってしまうと、その後に社員に話を聞くように務めても、「社長はすぐにキレる」と思われている印象を変えることはできません。

 

 

13:予算がない

コスト削減を言いすぎると、社員は「予算がない」が口癖になります。例えば、AとBの設備がある場合、性能ではなく、安い方を購入しようとします。結果、高い買い物をすることになります。

 

 

14:仕事の分担

仕事の分担をすることで効率化はできますが、一方で、その仕事以外はわからない社員は増えてしまいます。自分のこと以外はわからない社員が多いことも大企業病の原因となります。

 

 

15:社内調整

部署間のセクショナリズムのある会社では、「筋を通す」ことが重視されます。いわゆる「根回し」です。お客さまにとっていい提案でも、あの部署に話を通しておくという手順があり、結果的に社内の都合が優先されることがあります。

 

 

16:上司の仕事が遅い

ITが苦手な上司がいる場合、「報告書が紙で出せ」など効率的でないことが良くあります。また、パソコンやスマホが苦手な上司は外出中に判断を仰ぐことができません。このように上司の仕事が遅いと部下はストレスを抱えます。

 

 

17:理論にこだわる

とかく理論にこだわることも新しい試みを阻害します。これまでにない試みをする場合、裏付けとなる数字はないし、理論的にも整合性が取れないこともあります。そのような不確定なことを決断するから他社に抜きん出ることができるのですが、理論にこだわりすぎると、ビジネスチャンスを逃します。

 

 

18:決まらない会議

会議の出る人数が多いと、発言がまとまらず、会議自体も長引きます。また、発言しない参加者もおり、結局のところ、何も決まらない会議になることがあります。こうしたことが起こる理由は、「聞いていない」という人を減らすためですが、大切なことは意志の疎通ではなく、決定することであることを忘れてはいけません。

 

 

19:管理部の権限が大きすぎる

取引先の与信管理やコンプライアンスを守ることは企業としては大切です。一方で、管理部門の権限を強くしすぎると、「疑わしくは罰する」組織となってしまいます。

 

 

まとめ

この記事では、大企業病が生まれる原因について考えてきました。しかし、中小企業の例外ではありません。

組織を硬直化させないためにも、19の原因を見直してください。

 

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この記事の執筆者

別所諒
・社長の味方コンサルタント
・株式会社経営戦略パートナーズ代表取締役
・心理カウンセラー

著書
「普通のサラリーマンが年収1000万円になる方法」

「がんばっても成果は出ない」

中小企業の2代目社長のサポーターとして、経営、マーケティング、組織開発の相談に乗っている。

 

 

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