インターネット社会だからこそ、言葉の力が重要になる。
こんな話をすれば意外に思われる方も少なくないようです。
インターネット=デジタル
言葉=アナログ
という図式はインターネットの本質を間違っています。なぜなら、インターネット上にあるほどんとの情報は「言葉」です。テキスト、画像の上の文字、動画で語られる話、音楽に乗せられた言葉・・・。人の言葉を動かすのはすべて言葉です。そして、ビジネスにおいて言葉の力を最大限に発揮させるのがコピーライティングの力です。
目次
コピーライティングで成功したキャンペーン
コピーライティングの力で大成功し、現在でも続いているキャンペーンがあります。
そうだ
京都に行こう
ダイヤモンドは永遠の輝き
やめられない、とまらない
強いコピーは時代を越えていきます。そして、その商品やキャペーンを類似のものを大きく引き離すのです。
2種類のコピーライティング
コピーライティングには2つの種類があると考えることができます。
1:オリジナリティが高いクリエイティブなもの
2:型のあるもの
クリエイティブなコピーはコピーライターなどの独創性から生まれます。こうしたコピーライティングはある種の才能が必要かもしれません。
一方で、インターネットを中心に説得の技術を応用したコピーライティングの型も存在します。こちらは、「セールスライティング」とも言われ、説得の技法を活用した流れがあるのが特徴です。
両者に共通しているのは、
商品やサービスを念密にリサーチして、
尖ったポイントを見つけ出すこと
誰に伝える言葉なのか、
言葉を受け取る対象(見込み客)
を明確にしておくことです。
コピーライティングを学ぶ社長が最初にすることは、
自社の商品の他にない特徴は何か、
その特徴を誰よりも欲しいと思う人は誰か、
を明確にすることです。
そして、伝わる言葉を紡ぐ作業が
コピーライティングになるのです。
コピーライティングとは、
商品とお客さんをつなぐ言葉だと言えます。
コピーライティングの技術で会社は大きく成長します。
こちらの会社は
あがる
金のリフト
という秀逸なコピーで、アンチエイジングコスメで大成功をしました。
この広告でも、「ググッ」という表現とビジュアルで、顔のたるみを引き上げる効果を訴求しています。
コピーライティングで会社が成長するとは言え、コピーライティングの経験のない人がいきなりオリジナリティの高い言葉を作るのは簡単ではありません。ですから、まずはコピーライティングの型をマスターしてください。
ここからはコピーライティングの型についてお話しします。
代表的なコピーライティングの型6選
ここからは代表的なコピーライティングの型を4つ紹介しておきます。
1:AIDMAの法則
AIDMA(アイドマ)の法則とは、
Attention(注意)
Interest(関心)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(行動)
の頭文字を取ったもので、アメリカのローランド・ホールが提唱した「消費行動」に沿った文章構成です。
例えば、次のような流れになります。
住宅の販売を例にお話をします。
A:注意喚起
「超高級別荘仕様の住宅をあなたにも買える価格でご提供」
I:興味
「ヨーロッパのデザイナーがオリジナルデザインをします。」
D:欲求
「日本初上陸で限定10棟」
M:記憶
「高級天然木を使って100年保証」
A:行動
「お申し込みはお電話・・・・まで」
2:AISASの法則
インターネットでSNSが浸透してから、消費行動に変化があると言われています。
昨今は、AIDMAが「AISAS」になったと言われています。
「AISAS」とは、
・Attention(注目・認知)
・Interest(興味・関心)
・Search(検索)
・Action(購買)
・Share(共有)
「AISAS」の特徴は購入した後に、「Share(共有)」されることで、新しい「Attention(注目・認知)」や「Search(検索)」へ繋がるという点です。
3:PASONAの法則
神田昌典氏が提唱しているコピーライティングの型です。
「Problem(問題)」
「Agitation(扇動)」
「Solution(解決策)」
「Narrow down(絞込)」
「Action(行動)」
次のような流れになります。同じく住宅を例にお話をします。
P:問題
「いつまで賃貸にお住まいですか?」
A:扇動
「家賃で生涯に5000万円もドブに捨てることになりますよ。」
SO:解決策
「家賃よりも安い価格で家が買えます。」
N:絞込
「ただし、今日から3日間、限定5家族のみ」
A:行動
「早い者勝ちなので今すぐお電話ください。」
となります。
PASONAの法則に関してはこちらの本を参考にしてください。
4:新PASONAの法則
PASONAの法則は、共感が消費行動を促す時代の変化に対応して、「新PASONAの法則」として進化しています。
新PASONAの法則を具体的に見ていきましょう。
「Problem(問題)」
お客さんが抱えている問題や欲求を明確にします。ここは同じです。
「Affinity(親近感)」
次に、Affinityのパートでは、「自分もあなたと同じ痛みを感じていて、あなたと同じくその問題を解決することを望んでいます」ということをストーリーを使って伝えます。
「Solution(解決策)」
そして、問題の解決策があることを伝え、
「Offer(提案)」
具体的な内容を提案し(割引特典など)
「Narrowing Down(絞り込み)」
提案を受け入れるために必要な条件を伝えます。
「Action(行動)」
最後は今すぐ行動しなければならない理由を説明して、行動のあと押しを行います。
先ほどのコピーライティングを新PASONAの法則に当てはめると
P:問題
「いつまで賃貸にお住まいですか?」
A:親近感
「年収350万円の私が家を買えるとは思いませんでした。」
S:解決策
「家賃よりも安い価格で家が買えます。」
O:提案
「さらに今なら金利が●パーセント」
N:絞込
「ただし、今日から3日間、限定5家族のみ」
A:行動
「早い者勝ちなので今すぐお電話ください。」
となります。
こちらの本が参考になります。
5:QUESTの法則
次に紹介するのはQUESTの法則です。
文章の流れは、次のようになります。
「Q:Qualify(絞り込む)」
「U:Understand(共感する)」
「E:Educate(啓発する)」
「S:Stimulate(興奮させる)」
「T:Transition(変化させる)」
住宅の例でお話をすると、
Q:絞り込む
「一生、賃貸で狭い部屋で仕方がないと思っている方へ」
U:共感する
「年収350万円の私が家を買えるとは思いませんでした。」
E:啓発する
「家賃よりも安い価格を買う方法があるのです。」
S:興奮させる
「一般的な賃貸よりも2部屋も多い」
T:変化させる
「あなたの一国一城の主人です」
6:バズ部式コピーライティング
インターネットマーケティングの最先端と言われている株式会社ルーシーが運営している「バズ部」というサイトでは、さらに詳しくコピーライティングに必要な要素を紹介してくれています。
バズ部式コピーライティングでは、文章構成の流れを
トップコピー
ボディコピー
クロージングコピー
と分類しています。
そして、それぞれに必要な10の要素を紹介してくれています。
トップコピー
・興味を惹き付けるキャッチコピー
ボディコピー
・読者を強く動揺させる問題提起
・絶対的な解決策
・信頼性の演出
・リアリティのあるベネフィット
・安心感を与えるソーシャルプルーフ
クロージングコピー
・断りがたいオファーの提供
・購入のリスクをなくす強力な保証
・希少性の演出
・明確なコール・トゥ・アクション
住宅の販売に当てはめて考えると、
トップコピー
・興味を惹き付けるキャッチコピー
「3階建の住宅が月々5万円のお支払いで買えます」
ボディコピー
・読者を強く動揺させる問題提起
「賃貸に住んでお金をドブに捨てますか?」
・絶対的な解決策
「年収と年齢制限なしでローンを組むことができます」
・信頼性の演出
「●●銀行が融資をします」
・リアリティのあるベネフィット
「万が一の時には、返済ストップ保証」
・安心感を与えるソーシャルプルーフ
「すでに100家族がご購入しています。」
クロージングコピー
・断りがたいオファーの提供
「さらに、ローン金利を下げます」
・購入のリスクをなくす強力な保証
「1年以内なら、購入価格で買い取ります。」
・希少性の演出
「限定5家族のみ」
・明確なコール・トゥ・アクション
「早い者勝ちなので今すぐお電話ください。」
となります。
※わかりやすいように、大げさに条件設定をしていますので、現実的ではないというツッコミはご了承ください。
バズ部式のコピーライティングはこちら
まとめ
経験豊富なコピーライターほど、コピーライティングの型を使っています。
もし、「このコピーはすごい」「思わず買ってしまった」という広告があれば、この記事で紹介したコピーライティングの型が使われているはずです。
ぜひ、参考にしてください。