「自分に自信のなさそうな社員が急に自信を持ってバリバリと仕事をし始めたら、どんなに嬉しいだろう?」と考えたことはありませんか?
自信を持って仕事をする社員が多いほど、会社は活性化します。会社が活性化すると、新しい取り組みに積極的になり、業績も上がりやすくなります。
あなたの会社に自信をなくしている社員はいないでしょうか?
この記事では、自分に自信のない社員に自信を持たせる方法をお伝えします。
自分に自信がないとは、どういう状態なのか?
自分に自信のある人から見れば、自分に自信のない人を理解できないかもしれません。わかりやすくいえば、自信のない人とは、自信のある人と全く逆の考え方をしていると言えます。
新しい仕事はチャンスだ⇆失敗したら評価が下がる
昇格したので嬉しい⇆責任が増えて怖い
新しい人と出会って人脈が増えた⇆第一印象が悪くないだろうか?
という具合です。
人が自信を失っている状態とは、
1:自分は大したことができない(と思っている)
2:周囲の人間も自分を大したことがないと評価している(と思っている)
ことを言います。
自信がない状態の人間は、うまくいかないことを避ける防衛本能が働くので、行動が最小限になります。つまり、仕事をしないということです。無理矢理に行動をさせたとしても、うまくいっていないイメージをして取り組むので結果も同様になりがちです。
自信がないない人に自信を持たせるためには、自分へのイメージを変えることがポイントです。ただし、最も避けたいのが、「自信を持てばいい」というアドバイスです。相手は、あなたの自信満々のアドバイスに、あなたと自分を比較してますます自信をなくしてしまいます。
では、どうすればいいのか?
「自信を持て」と言わずに、自信のない人に自信を持たせる方法について考えて見みます。
もし、周りに自分を信じることに苦労している人がいたら、どれかひとつでもやってみると、不思議と自分を信じられるようになると思います。
自信を持たせるとは、どういうことか?
自信のない人に自信を持たせるとは、自分に対する意識を変えるということになります。
心理学でジョハリの窓というものがあります。
・開放の窓(自分も他人も知っている)で評価が高い人は自信のある人だと言えます。
・秘密の窓(自分は知っていて他人は知らない)で、自分の評価が高い人は不満を持ちがちです。
・盲点の窓(自分は知らない、他人は知っている)で自分を高く評価している人は、イタイ人であり、低く評価している人は、才能を腐らせている人だと言えます。
・未知の窓(自分も知らなくて他人も知らない)の窓はとんでもない悪癖か想像を絶する可能性が隠れています。
自信を持たせるとは、自分の評価を引き上げさせるということです。盲点の窓で自分に対するイメージを上げるということになります。
意外な自分に気づく。それを周囲も承認することで自信が芽生えます。
自分に自信がない社員に贈る12のアドバイス
ここからは自信のない社員に贈るアドバイスについてお話しします。
1:体の力を抜いてみよう
「病は気から」と言われるように、心と体は密接に関わっています。落ち込めば体調も悪くなります。逆も然りで、スキップをしながら落ち込むことはできません。自分に自信のない人は防衛本能が働き、常に周囲を警戒しています。ですから、「体に力が入っているね。体を伸ばして力を抜いてみてはどうだろう?」と言ってみます。相手は、あなたを味方だと思うので、警戒心が解かれます。
2:自己開示をしてみる
自信のない人からは、自信のある人はなんでもできそうに見えています。そして、自信のない自分と比較してさらに自信をなくしていくというサイクルに陥るのです。そんな時は、自分の失敗談を話してみます。特に、「あなたでもそんな失敗することがあるのか?」という自己開示は、相手を勇気づけます。「完璧な人などいない」と知ることで自信が芽生えてきます。
3:目線を5度上にあげてみる
自信のない人は下を向きがちです。そんな時は、目線を5度あげてみてはどうかとアドバイスをしてみます。他には、背伸びしてみる。3センチ背が高くなると世界の見え方が違ってくることがわかります。
4:「ついてる」と声にして言ってみる
ついている人は、本当についているのではなく、どんなことが起こっても「ついている」と言っているので現実がそうなっていくと言われています。
例えば、交通事故にあいました(ついていない)が、入院した病院の看護師さんと運命の出会いの末、結婚しました(ついている)という具合です。
ここまで劇的でなくても、出かける前に靴の紐が切れたとします。
「何か不幸なことが起こりそう」(つきをなくす人の考え)
「長く履いているのでくれて当然」(普通の人の考え)
「出かける前に切れてついている」(ついている人の考え)
ついていないと言った人には、「ついてると言ってみよう」というアドバイスはいかがでしょう?
5:嫌なことがあったら「ありがとう」と言ってみる
「ありがとう」というのは魔法の言葉です。言われた人が気分を悪くすることはありません。特に嫌なことがあった時に、「自分を成長させてくれてありがとう」と言えるとしたら、人間的に器が大きくなったと言えるのではないでしょうか?
6:人の話を聞いてあげる側に回る
愚痴や不平、不満を口にすれば暗い気持ちになります。できれば、こう言った人とは関わりたくないですが、周囲にいれば無視できません。防衛本能から、何かを言い訳をする人は自分に自信のない人だと言えます。こんな人には、「素晴らしい洞察力があるから、人の話を聞いて相談に乗ってあげてはどうか?」とアドバイスをしてみます。人の相談に乗って、頼りにされていることが実感できると自信が生まれます。
7:いいことがあった人に「よかったね」と言う
人にいいことがあった時に、羨ましいと思うのではなく、「よかったね」と言ってあげることで、その人にもいいことが起こります。自信のなさそうな人が人に「よかったね」と言ってあげている瞬間をみれば、すかさずその人を褒めてあげましょう。
8:家にある「使っていないもの」を捨ててみる
使わないものを捨てることができない理由は、捨てることでそのものが手に入らないと思うからです。まさに、自信のない人はものを捨てることができません。そんな時に、「自信を持つために、何かを捨ててみてはどうか?」というアドバイスはいかがでしょう?ものを捨てることで、ものに込められた思いを捨てることもできます。
9:過去にできていたことを全部言ってあげる
失敗して落ち込んでいる人はいたら、「君はこんなことができる」とできたことやできると思うことを言ってあげてみてください。
ある営業部長は、「数字にはストーリーがある」と言っていました。
大きな売上には大きなストーリーがあるかもしれませんが、小さな売上にも、新規先に何度も足を運んだストーリー、失っていた信用を回復したストーリーがあるのです。
10:苦手なことは人にお願いしてみる
人は一人ですべてのことができるわけではありません。自分の苦手なことは人にお願いしてみる。代わりに得意なことをやってあげる。こうすることで、得意なことのスキルが上がり、自信が芽生えます。
11:仕事を任せてみる
「彼に頼んでもうまくいかないだろう」と考えると、相手は自分への信頼の低さを感じ取り、自信をなくしてしまいます。自信をつけさせるために、少し難しいけど、きっとできるだろうと思う仕事を任せてみてはいかがでしょう。もちろん、結果への責任は、上司や社長が持つ前提で。
12:大声で笑ってみる
うまくいかない時に、落ち込んでも物事はうまく行きません。どうしようもない時は、笑うしかないのです。笑う門には福来たる。
番外編:神様はそんなに自分を不幸にしないと知る
もしも、神様がいるとしたら、がんばっている人を見捨てたりはしないはずです。
何かで成功しないと自信が持てないというのは正しくありません。ほんの少しのことを積み重ねるだけで、いつの間にか、「自分を信じている状態」になっていると思います。小さな積み重ねで社員に自信を持たせてください。
まとめ
自分を信じるとは、信じようとすることに力がいらない状態のことだと思います。
つまり、「自分を信じた、以上!」。
自分を信じようとすることを忘れている状態が、自分を信じることだと思います。
きっと大丈夫です。人生はそんなに悪いものではありません。(と、社員さんに言ってあげてください)